ベルリン発のギークな女子会「ギーケッツ」とは?- Part 1

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ベルリン発のギークな女子会「ギーケッツ」。2011年に設立され、現在世界8都市で活動が行われています。今回は、ニューヨークエリア担当のアンバサダー、アナ・シエゲルさんにギーケッツの活動についてお話を伺いました。

Profile

Anna Siegelアナ・シエゲル

カナダ出身で現在はニューヨークのブルックリン在住。「NYC ギーケッツ」のアンバサダーになって約1年。本業はUK発のデジタル音楽プラットフォーム7digital」でマーケティングとPRを担当。 NYCギーケッツは、同じくアンバサダーのホーリー・ハガンスさん(「DigitalOcean」のコミュニティー・ディベロップメント・マネジャー)と共に運営している。


 

2015-10-20 15.27.59アナさんが現在住む、ニューヨークのブルックリンにあるカフェにて。

まずは、NYCギーケッツの担当になったいきさつから教えてください。

私はロンドンにある「The London School of Economics」のマスタープログラムでメディアコミュニケーションを学んだのですが、そこで後にギーケッツを設立するジェス・エリックソン(写真下の右から2人目)と出会いました。ジェスはやりたいことを実現化するのがとてもうまい人で、彼女とは「次はこんな波が来るに違いない」などという話をよくしました。彼女はその後ベルリンに移り、テック系のスタートアップで働き始めたのですが、女性のためのテックコミュニティーの必要性を感じ、コ・ファウンダーのデニス・フィリップと共にギーケッツを創設したのです。2人のPR活動が功を奏して記事として取り上げられるなどし、ベルリンで注目されるようになりました。その後、世界中にも同様にギーケッツの拠点を作りたいということで、ニューヨーク担当として私に白羽の矢が立ったというわけです。

ジェスは最近サンフランシスコに引っ越し、そこから現在全8拠点となった世界中のギーケッツ担当者らとやりとりをしています。デニスは今でもベルリンに住み、本部の業務を担当しています。

ギーケッツの誕生について、ベルリンとニューヨークでのことをもう少し教えてください。

4年前にベルリンで始まったいきさつは、女性がテック業界へ進出する手助けや業界内での女性の地位向上のためでした。女性同士が情報交換をしたりお互い刺激し合ったり、ネットワークを広げたりできる素晴らしい組織がベルリンに必要だったのです。

ニューヨークでもギーケッツの活動を広めたいと、私とNYのもう1人の担当者、ホーリーに声がかかったのですが、ニューヨークはベルリンの状況とは少し違いました。この街にはすでに女性のためのさまざまなテック系イベントが活発に行われていました。そこで私たちはそれらとは差別化をしなければと思いました。

まずは2014年3月、NYCギーケッツの設立パーティーをマンハッタンにあるShutterstockの本社で盛大に開きました。何人かゲストスピーカーに登壇してもらい、テック業界での彼女たち自身の経験をシェアしてもらいました。

2回目のイベントは、小さな丸テーブルを囲んでネットワーキング系の内容にしました。そこでは参加してくれた人から、女性のテック業界に何が足りないのか、またギーゲッツに何を求めているかなど、生の声を聞くことができました。

NYC Geekettes Launch Party Thanks for joining our kickoff party ladies & gents! We hope to see you for the next roundtable. Special thanks to Shutterstock & Lifebooker for hosting and sponsoring us, we had an excellent time!  (more pictures rolling in soon).2014年3月にマンハッタンの Shutterstock本社で行った「 NYC Geekettes」設立パーティーで、Geekettes創設者のジェスさん(右から2人目)とアナさん(右)。ウェンディー・レウンさん(左)もよくイベントの手伝いをしてくれるといい、彼女たちにとって欠かせない仲間だ。

そして、それらの貴重なフィードバックを元に私たちは数々のイベントを開催しました。例えば、パブリックスピーキングのワークショップやネットワーキングイベント、Ruby on Rails を学べるクラス、デジタル外交についてのパネルディスカッション、音楽制作クラス、採用イベントなどです。これらはすべて女性参加者らの声をもとに実現したものです。

NYCギーケッツが会として成長することについては?

私たちはゼロからスタートしマーケティングのための投資などは一切なかったので、自然とゆるやかに成長していくその過程を楽しんでいます。

ちなみにギーケッツのメンバーになる方法は二通りあります。一つはウェブサイトのフォームに記入してニュースレターにサインアップする方法と、もう一つはニューヨークの私たちのMeetupグループに参加する方法です。Meetupはプロモーションにとても役立っていて、以前はいくつか別の方法を試したのですがなかなかうまくいかず、Meetupを使うようになってからたくさんの方が参加するようになりました。

また、私たちのイベントのサポートをしてくれる会社や団体が彼らのネットワークと私たちをうまく融合させてくれたりし、これも参加者増員に繋がっています。

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参加者は主にどのような人ですか?

参加者の興味の対象はさまざまですが、職種は主に女性のプログラマーやエンジニア、もしくはそれらの仕事を探している女性が多いです。また、エンジニアになるための勉強をしていてギーケッツのイベントに参加し、私たちのトレーニングを通して将来の可能性を探ろうとしている人も見かけます。IT系の女性起業家やエンジニアコミュニティーと繋がりたい人も多いですよ。

やはり女性だけが対象なのですか? 参加者の年齢層などは?

実は私たちは性別で参加者を制限したりしていないんですよ。女性向けのトピックが多いので女性の参加者が多いのは事実ですが、男性の参加者もたまにいます。そして、そういう方に限ってイベントにとても協力的なので、今後も男性の参加者はウェルカムです!

10698625_1497308223869790_6451422929260049999_nDigital Ocean’s New York本社で行った、「Ruby on Rails クラス」。

年齢層についても、若くて仕事の経験が浅い方から年上の経験豊かな方まで、さまざまな年齢層が集まって交流しています。もちろん会によって多少は異なりますが、イベントでは参加者同士が年代を超えて情報や意見交換をしたり、若い方が経験豊富な方から指導を受けたりしているのを見たりすると、いつもうれしく思います。

イベントはワークショップのような内容が多いのですか?

そうですね、学びのある内容が多いですね。そしてすべてのイベントはネットワーキングの目的を兼ねています。ベルリンのギーケッツではこれまでハッカソンを行い、大成功を収めました。ニューヨークでもハッカソンを開催することは、私たちが今後取り組みたいことの一つです。そのためには共催パートナーや会場などが必要ですが、それさえ決まればぜひすぐにでも実現させたいですね!


(Part 2.につづく。次回はアナさんにニューヨークのテックコミュニティーについて語っていただきます!)

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